思ったことを「メモ」にとっておく

主に読んだ本の備忘録として「本の抜き書き」と「思ったこと」を書きつづり、さらに本以外のことでも「メモしたこと」、「考えたこと」についてつづっているブログ

成功よりも失敗から学ぶこと多し@「超」入門 失敗の本質


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成功は特殊な事例で再現性に乏しいことが多いが、失敗は一般的で、共通することも多く、再現率が高い。

 

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Steve BuissinneによるPixabayからの画像

 

だから、いま、先輩との読書会で『失敗の本質』を深読み、精読する如く読んでいる。その『失敗の本質』を読む前に、入門書っぽい本があったので、それを手にとって、読んでみた。

 

「超」入門 失敗の本質 日本軍と現代日本に共通する23の組織的ジレンマ

「超」入門 失敗の本質 日本軍と現代日本に共通する23の組織的ジレンマ

 

 

 ↓↓ こっちはオリジナルで、いま精読中。

失敗の本質―日本軍の組織論的研究 (中公文庫)

失敗の本質―日本軍の組織論的研究 (中公文庫)

 

 

まだ、オリジナルの『失敗の本質』は第1章「失敗の事例研究」のところを読んでいて、 第2章「失敗の本質」、第3章「失敗の教訓」までは読み進めていません。なので、この「超」入門で概要をつかんでおこうと思いました。

 

 

以下、気になったところの抜き書きメモです。

 

体験的学習や偶然による指標発見は、いずれ新しい指標(戦略)に敗れる。勝利体験の再現をするだけでなく、さらに有効な指標を見つけることが大切。競合と同じ指標を追いかけても、いずれ敗北する。

 

勝利の体験にしがみつくあまりに、新しい別の指標が求められていても、見ぬふり、無視を決め込んでしまうことがあります。

 

根拠なく楽観的に「次も、きっとうまくいくさ~」ってなんで思ってしまうのでしょうね。そんなことを思っているうちに、状況が悪化していて、それに気づこうともしない。かなり危険です。

 

そして、そんな危険な状況を打破するには、新たな指標が出現していることに気づく、または創ってしまうことのようです。

 

イノベーションを創造する3ステップ

  1. 戦場の勝敗を支配している「既存の指標」を発見する
  2. 敵が使いこなしている指標を「無効化」する
  3. 支配的だった指標を凌駕する「新たな指標」で戦う

 

今の教育って、実質的に「既存の指標」を効率良く学び、数値を上げるための教育になっていますよね。この「新たな指標」を生み出すイノベーションを創造するようには教育されていないように思います。

 

では、どんな学習法が「新たな指標」を生み出せるのか?

 

A.シングル・ループ学習

「目標や問題の基本構造が変化しない」と考える学習法

 

B.ダブル・ループ学習

「想定した目標や問題自体が間違っているのではないか」という疑問・検討を含めた学習法

 

それは、B.ダブル・ループ学習の方ですね。

 

現状、「想定した目標や問題自体が間違っているのではないか」という問いかけに答える科目教科そのものとしては無いようです。

 

ただ、「現代文」「英語」で扱ってる文章にはそういった内容の文章もありますね。それを手がかりに考えることもできそうです。

 

また、「数学」も入試問題を解く上で、自分が想定した問題設定を疑うことから、解決に向かうこともあるので、疑似的に体験できるかも。

 

 

最後に、この本にあった、オリジナルからの次の引用が、とても教訓的で自分への戒めにもなりそうなので、以下、紹介して終わります。

 

組織が変化に弱くなる、弱体化する要因として

日本軍人は、

  • 思索せず
  • 読書せず
  • 上級者となるに従って反駁する人もすくなく
  • 批判をうける機会もなく
  • 式場の御神体となり
  • 権威の偶像となって
  • 温室の裡に保護された

(『太平洋海戦史』より)