前回 「第4章 長寿のために今すぐできること6選(4.寒さに身をさらす)」からの続きとなります。
第4章では、長寿遺伝子を動かすために今すぐできることが6種類紹介されていて、こんな感じです。
1.食べる量を減らす
2.アミノ酸を制限する
3.運動をする
4.寒さに身をさらす
5.高温にも身をさらす(サウナ)
6.NotToDo(タバコや化学物質、放射線などを避ける)
今回は、
5.高温にも身をさらす(サウナ)
から。
前回が寒さに身を適度にさらすことでサバイバル回路が始動して長寿への道が進むことがわかりましたが、その逆の高温ではどうなのでしょうか?
サウナの効果――高温は人体にプラスか
この第4章の上記のような中見出しにあるように、高温といえばサウナですね!!個人的にはサウナ大好きなので、ぜひ人体にプラスであって欲しいです。
シンクレア先生によると、
高温にさらされた(出芽)酵母は通常より30%長く生きた。だが、興味深いのはそのこと自体ではなく、カロリー制限の場合と同じメカニズムで寿命が延びたことである。
との出芽酵母の実験では、高温でも長寿に効果があるので、可能性はかなりありそうです。これは期待してしまいますね。
なぜ、高温が長寿に良さそうなのか?
それは、次のように推察されています。
酵母が多少の参考になるとしたら、NAMPTという酵素が関与している可能性がある。NAMPTは、NADを再利用する働きをもっており、様々なストレス(断食や運動)によって始動する。その結果としてNAD濃度が上昇するので、サーチュインが活発に働けるようになるというわけだ。
このことから、寒さ同様に高温に身をさらすことも、ストレスをきっかけにサバイバル回路が起動するのでしょうね。
カラダにそこそこのストレスを与える高温といえば、やはりサウナです。この本ではサウナと心疾患に関する調査も紹介されています。
フィンランド東部に住む中年男性2300人あまりを約20年にわたって追跡調査した。被験者のうち、きわめて頻繁にサウナを利用する人(最高で週に7回)は週1回の人より、心疾患の発症率や、心臓発作で命を落とす件数、さらには全死因死亡率がおよそ2分の1だった。
最近では、サウナ本もけっこう出ていて、サ道というドラマもあるぐらですから、サウナに注目が集まっています。健康に心にも良いというのが経験的にわかっているだけです。
ただ、
サウナに関する研究には、なぜそこまでの効果を生むのかを詳しく掘り下げたものがない
そうなので、もっとサウナに関する研究を推し進めて頂きたいです。もしかしたら、他にも効果はありそうですし、よりよい入り方、ダメな入り方が科学的にわかるといいですよね。
サウナに入って(高温に身をさらす)、冷水にはいる(寒さに身をさらす)。サウナに入る人は冷水がセットですよね!なので、サウナは結果的に高温と寒さの両方を同時に満たすことになります。長寿にも良さそうです!
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次回はこの第4章の最後である、
6.NotToDo(タバコや化学物質、放射線などを避ける)
です。