あと数年もすると、いよいよ50代へ。ほんとのところ、そういう年代であることの自覚がいまだに持てない。。。そんなに時間って経っていたかな?? 確認するためにも、人生の棚卸しを仕事の面から改めてやってみようと思う。
ボクは、むかしシステムエンジニアの仕事をしていたことがある。
今思えば、なんちゃってエンジニアだった。学校を卒業して1年ほど経って、縁あってとある会社に入った。
その時は正社員になれるのであればどんな業界・業種でもよかった。連帯保証人を立てずにアパートを借りるには正社員である必要があったからだ。今から20年以上前のことだ。
たしか10月頃に入社した。入社試験はない。社長と世間話をしてほぼ終了。3ヵ月のプログラミング研修があり、3ヵ月で終わらなければ試用期間として終了。研修が終われば本採用ということだった。
その当時、新聞のバイトでキーボードでの文字入力は日常的に行っていたので、文字を打つのは早かった。パソコンもそのバイト先の社員さんから中古で購入させてもらった。ただ、そんなにパソコンに詳しいわけでもない。
学校で勉強していたのは、情報工学などではなく、哲学やフロイトの精神分析学だった。だから、そんな下地がほぼないようなボクをよく雇ってくれたものだ。猫の手を借りるほど人手が欲しかったのかもしれない。
入ってみると、ほぼ同期みたいな同僚が5人いた(1か月ほど時期が早い同期もいたが、ほぼ同期)。コンピューター全般、情報システム、システム開発に関するレクチャーは一切ない。事前に言われていたのは、なんでもいいのでプログラミング言語のCOBOLの本を一冊もってくるようにと。
そして研修がはじまり、レクチャーはほぼない。課題を渡されて、その課題を自分が持ってきた本を使って読みときながら課題をクリアしていく。
最初は「入力した文字列を画面に表示する」みたいな課題から。正直、なんだかよくわからずもがきながら進めた。。。。いや、ほとんど進まなかった。
このままではまずいと思い、会社の質問できる人に聞いたり、ヒントをもらったり、同僚に教えてもらったりしながらして、なんとか一つひとつの課題をクリアできていった。
およそ一ヵ月が経ち、最初の給料が振り込まれた。手取りで14万ほど。塾と新聞のバイトをしていた頃の半分もない。試用期間なのだからしょうがないと思うようにした。
最後の課題は、「入力した4桁の数字から西暦カレンダーの帳票を出力する」というものだった。これは一切ヒントなし。自力でやるようにとのことだった。それでもなんとか課題をクリアできて、研修は1か月半で終わった。3か月以内に終了できたので、ほっと一安心。
同期は一人だけ、研修途中で辞めてしまった。仲良くしていた人だったので残念。ボクを含めた4人とも最終的に研修は終わり、みんな正社員となった。