今回の記事は<前編>からの続きです。
<後編>では、『「2020」後 新しい日本の話をしよう』の中からボクが個人的にチェックしたテーマから「メモ」したものをいくつかあげていこうと思います。
まずは、
日本の人口が減少するのはなぜか?
です。それは、
非婚化・晩婚化・晩産化が、少子化の大きな原因
に尽きるようです。
「結婚しない」→「子どもが少なくなる」という因果関係なんでしょうね。
ではなぜ、結婚しないのか?
経済的な理由などで結婚しない人が増えている。
たしかに、結婚しない友人をみていると、経済的な不安はあるようです。それだけではなく結婚という制度の煩わしさから結婚しないようです。
若い世代の経済環境の悪化から、非婚・晩婚・晩産化がさらに進む可能性が大きい。
こうやって人口減少が加速していくのでしょうね。
次に、
人口減少によって何が起きるのか?
それは、「第2章」で<働き方の未来>、<家族の未来>、<学校・教育の未来>等のテーマで述べられています。
とても気になったところをメモの中から抜粋します。
「便利の終わり」がやってくる
きめ細かいサービスは、働き手がたくさんいることを前提にしたもの。今後は人口が少なくなるにつれ、社会全体の総労働時間は少なくなる。不必要な仕事をやめて1人が働く時間を短くしないと、みんな過重労働となってパンクしてしまう。
宅配とか、コンビニとかといった便利なサービスから、インフラ整備・公共交通・救急・消防といった必要なサービスまで人口減少によってサービスの担い手もあわせて減ってくるので、これまで当然のごとくあったサービスはもう使えなくなるのかもしれません。
人口減少に伴う便利すぎる社会の限界
= 多少の不便を受け入れざるえを得ない
= 人間らしい働き方の豊かな社会に
筆者はこれは避けられないことなので、不便を受け入れていくことを促されています。『LIFESPA』にも書いてありましたが、人間は環境が変われば、その環境に応じた生き方をしてサバイバルしてきたのです。あとは技術革新でどれだけ不便さを克服できるかですね。
次は、
何歳まで働く? これからの「定年」
ここは『LIFESPAN』で長寿社会の働き方でもあったように、働く期間は今まで以上に長くなるということと、そして、長く働くためもキャリア教育の必要性が述べられています。
人口減少社会では、働く高齢者が増えますが、その背景には、圧倒的な人手不足という社会の事情があるといいます。
未来の職場では、20~30代の若手社員が少ない代わりに、50~60代の社員が主力になる可能性もある
もはや、60歳、65歳定年などは無意味ですね。70歳、75歳になっても働き手でないと、社会が回らなくなる可能性もあるのです。
また、次のように指摘されています。
・人口が減った社会がまわっていくには、1人が何役もこなさなければいけない。
・副業、兼業といったダブルワークは、ごく当たり前になる。
これは避けられないほぼ確実に起こりえる将来の出来事なので、今から準備が必要です。そこで著者は次のようにアドバイスされています。
・60歳以降は老後ではなく『セカンドキャリア』なんだと発想を切り替える。
・ただ長生きするだけじゃなくて、いかに長く元気に活動できる状態でいるかがポイント。
・高齢になって多少パフォーマンスが落ちても、必要とされる人材でいられるよう、仕事の能力を磨き、自分の価値を高める。
自分の向いていない仕事、苦手過ぎる仕事を続けることがもうムリな時代になってくるように思えます。これまで思っていたよりもはるかに長い期間、仕事に就くことが普通の社会になってくると、長期で持続可能な「仕事」をしていかなければ、どこかで破綻しそうです。
もうファーストキャリア一本だけでやっていくには無理ゲ―な社会になっていくのでしょう。もっと言えば、セカンドキャリアだけではなく、サードキャリアまで用意しておきたいところです。
ともかく、日本社会(世界にとっても)初体験な現象なので、英知を結集してみんながサバイバルできる社会をつくっていきたいものです。
最後に、著者があげている
人口減少日本ですべき7つの方策
を引用して終わりにします。
1.家族を含めたライフプランを描き、老後までの長いスパンでイメージする
2.いつでも学び直しはできる。複数の“プチ資格”で「役立つ人」となる
3.「人間にしかできないこと」を知るためにAIなど最新知識を学ぶ
4.終身雇用の終焉に備え、副業・兼業などで収入の柱を複数立てる
5.サービスがいきわたらない時代に備え、自分でできることを増やす
6.リモートワークを活用し、より効率的に仕事をする
7.不便さを楽しみ、手元にあるもので代替する柔軟な発想を持つ