人生100年時代と言われています。いや『LIFESPAN』によれば人生120年時代も遠くなさそうです。長く生きていくということは、その分、コストもかかります。コストを賄えるだけの稼ぎだって必要です。そのためにも、なが~く働くことができればいいわけです。
人類の未来についての教訓が書かれている『21Lessons』の中で著者のハラリ先生は、平均寿命が延びて、何十年も過ごすことになれば、
経済的にばかりではなく、とりわけ社会的にも存在価値を持ち続けるには、絶えず学習して自己改造する能力が必要だーー50歳のような若い年齢では間違いなく。
と言われています。
50歳のような若い年齢では。人生120年時代からみれば50歳はその半分にも満たないので、まだ若造ということになります。
では、そんな人生120年時代に備えて、何を学ぶべきなのか?
多くの教育の専門家は従来の学校方針を転換し、次のようなことを「4つのC」を教えるべきと主張していると、ハラリ先生は指摘しています。
Critical thinking(批判的思考)
Communication(コミュニケーション)
Collaboration(協働)
Creativity(創造性)
批判的思考とか、創造性といった要素をみると、経済学とか、物理学といった学問対象(コンテンツ)を学ぶのではなく、物事の見方・態度を養い、他者との関係性を創る能力に近いように思えます。
より一般的に言うと、学校は専門的な技能に重点を置かず、汎用性のある生活技能を重視するべきだという。
なかでも最も重要なのは、変化に対処し、新しいことを学び、馴染みのない状況下でも心の安定を保つ能力になろうだろう。
10年後、20年後の社会がどう変化し、どう動いていくは実際のところわからないし、そのとき、どのような仕事をしているかもわかりません。その時々で、新しい知識・技能を身につける必要がその都度出てくるので、汎用的学習力がより重要になってくるのです。
そのうえで、確固たる自己がないと、心が安定せず根無し草のようにふらふらとしてしまい、激しく変化する激流にただただ流されるだけになってしまうかもしれません。また同時に変化が普通になれるような精神的な柔軟性も必要です。
2050年の世界についていくためには、新しいアイデアや製品を考えつくだけではなく、何よりも自分自身を何度となく徹底的に作り直す必要がある。
なぜなら、変化のペースが速まるにつれ、経済ばかりでなく「人間であること」の意味そのものさえもが変化しそうだからだ。
複雑で変化の速い世界で、その世界を生きていくためには、スクラップ&ビルドを自己に対しても何度も行う必要があり、スクラップするとき生じる喪失感や、虚無感に抗うメンタルのタフさも必要となりますね。
2050年になっても健康で文化的な生活を営めるように、今からBodyもmindも鍛えておきましょう!