投稿日:2021年2月26日
ダイエット、禁煙、禁酒、貯金・・・・。これらはやったほうが良いって頭でわかっている。
しかし、疲れているときや、ストレスがあるといは、意志力は低下しているので、食べたい、吸いたい、飲みたい、使いたい、という胆略的な欲望に負けてしまいがち。
どうすれば、この目の前の欲望に打ち勝つことができるのでしょうか。
『4つのエネルギー管理術』に、目前の欲望に打ち勝つためのヒントがありました。結論からいえば、「精神のエネルギー」を強化して容量を増やすことです。
■「精神のエネルギー」って?
この本では「精神のエネルギー」を、
「人生で一番大切にしたいこと」や「私利私欲を超えた使命感」を意味するもの
と、説明しています。ざっくり言えば人それぞれの「価値観」「信念」と言えそうです。
そうすると、そもそも自分にとっての、欠かすことのできないこと、譲れないことといった価値観が何なのかを自覚していることが前提となります。そこから強い目的意識が生み出され、目の前の欲望にを振り切っていけるわけです。
そして、「精神のエネルギー」が満ちていれば、
たとえ最悪の状況におかれても、目標を共有し、自分だけの利益にとらわれずに大きな使命感を抱くことができれば、精神のエネルギーを土台から支える力を生み出すことができる。
と、言われています。
多くの誘惑につかまることなく、何かを達成できる人は、この「精神のエネルギー」が満ち溢れているのでしょう。
■「精神のエネルギー」容量を増やすために
では、次にこの「精神のエネルギー」を満ち溢れさせ、容量も増やす方法についてみていきましょう。
1.価値観(人生の目的、いきがい、やりがいなど)をはっきりさせる
まずは、「精神のエネルギー」の源流となる価値観(人生の目的、いきがい、やりがい)を明確にすることです。
ここがぼんやりしていると、目的を見失いやすくなり、目の前のことに翻弄されがちになります。
特にこの本では「自分を超えた何かのために」がエネルギーを押し上げると説明しています。例えば、子どものために、会社の仲間のために、社会のために、悩んでいる誰かのために、といったことです。
2.「精神のエネルギー」の回復を行う
そして、次に「精神のエネルギー」の回復にあたって、「瞑想」と「祈り」が推奨されています。
瞑想は、心を静めるために高度な集中力を必要とするが、心が広く解き放たれ、人生において何に価値があるのかを深く思いめぐらすことができ、ときに喜びさえ感じられる回復の時間でもある。
瞑想はあらゆる面に影響を与え、精神面のエネルギー量を大きくする作用があると同時に、頭脳面と情動面の回復にもなる実践である。
同じように、祈りも集中と黙想の努力を必要とする一方、情動と精神を癒す効果がある。
瞑想は心身共に良い効果があることが挙げられていますが、「精神のエネルギー」の回復にも効果があるようです。
また、興味深いのが「祈り」ですね。これは「アファメーション」と言われるものに近いかも。要は自分自身と取り囲んでいる世界に対する「宣言」みたいなものです。一種の自己暗示ともいえるかもしれません。
この瞑想と祈りは毎日続ければ続けるほど、ジワジワと効果が出てくるのが面白いです。
3.「精神のエネルギー」容量を増やす
この「精神のエネルギー」を増やす方法についても言及されています。
精神面の許容量を増やすには、私利私欲を超えた何かのために自分をある程度犠牲にすることが必要となる。
自分の目先の利益を犠牲にして動くことで、より深いレベルでの生きる目的を再確認し、自分の価値を再確認できるという大きな見返りが得られるのである。
不思議なもので、自分のためよりも、他者のためと思ったときの方が行動できるし、忍耐強くできるものです。
「禁煙するのは自分の健康のため」と考えるよりも、「結婚する相手の健康のため」「生まれてくる子どもの健康のため」と考えている方がより禁煙を実行できそうです。
■まとめ
・目の前の欲望に打ち勝つには「精神のエネルギー」が満ちていること。
・「精神のエネルギー」は、「自分が一番大事に思う価値基準を認識し、私利私欲を超えた使命感をもつことから生まれる」と著者は説明。
・「精神のエネルギー」のもととなる「筋肉」は、苦労したとしても、自分の価値基準をもとに生きる勇気と覚悟をもつ姿勢のことである。
・瞑想、祈りによって「精神のエネルギー」の回復が行われる。
様々な小欲につかまらないために、定期的に自分の価値観を確認し、日常的に瞑想タイムを取り入れて「精神のエネルギー」を充てんすることが良さそうです。
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■『4つのエネルギー管理術』関連記事
本の全体紹介
休息とエネルギー回復の関係
エネルギーをストレスで増やす
「肉体のエネルギー」について
「情動のエネルギー」について
「頭脳のエネルギー」について