思ったことを「メモ」にとっておく

主に読んだ本の備忘録として「本の抜き書き」と「思ったこと」を書きつづり、さらに本以外のことでも「メモしたこと」、「考えたこと」についてつづっているブログ

自分の「向き」「不向き」の境目を知るには?@「能力の輪」


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投稿日:2021年3月21日

 

 

「能力の輪」

 

 

これは『Think clearly』などや『News Diet』の中でも投資家ウォーレン・バフェットがよく使う言葉として紹介されていた。

 

 

ウォーレン・バフェットは、

 

自分の能力の輪を知り、その中にとどまること。輪の大きさはさほど大事じゃない。大事なのは、輪の境界がどこにあるかをしっかり見きわめることだ

 

と、「能力の輪」について述べている。

 

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Photo by travelnow.or.crylater on Unsplash


 

 

彼は、自分の「能力の輪」の外にあることには仕事のエネルギーを使わなかったという。その輪の境目より内側の知識・経験で投資を行っていた。

 

バフェットに限らず仕事で成果を出すためには、この「能力の輪」を見極めることが重要だ。

 

「能力」とは「あることができること力」のことだ。さまざまな能力があるが、ここは仕事で使う能力に限定しておこう。

 

 

 

■自分の「能力の輪」を見極める

 

「教える」という能力を例にみてみよう。

 

泳ぎ方を教えるのと数学を教えるのでは能力に違いがあることがわかる。教える「内容」がまったくことなる。

 

次に「数学を教える」と絞りこんでみよう。

 

今度も、教える対象が小学生と高校生とでは、同じ数学(算数)であったとしても内容は細かく変わってくる。

 

さらに、「高校生に数学を教える」とすると、数学が苦手な高校生と、数学が得意な高校生とで「指導方法」が変わる。

 

 

このように仕事で使う「能力」は事細かくみていくと、内容、対象、方法などでも大きく異なる。

 

この細部がどこまでわかるかが、「能力の輪」の「輪」の境目がどこにあるかを見極める方法となる。

  

「数学を教えるのが得意です」

 

といっても、実は小学生に教えるのは不得意で、大学受験生に教えるのは得意なのかもしれない。

 

このように「能力の輪」の境界線をみていくことで、自分の「能力の輪」がより明確になる。

 

自分の向き、不向きも細部にわたりみえてくるので、自分の活かしどころがわかるし、逆に、上手くいかないので関わらない方がいいところも明確になる。

 

 

■「能力の輪」は複数あっていい

 

また、「能力の輪」を一つしか持っていないということもないはずだ。「教える」という能力の輪以外にも、「マネジメント」ができるという能力の輪をもっていることもある。 

 

 

■集合のように「能力の輪」が重なってできる「強み」もある

 

複数の「能力の輪」を集合的に使えばユニークな「強み」にもなる。

 

 

 

■実際の仕事では「能力の輪」は無視される

 

ただ、現実の仕事場では、自分の「能力の輪」にそって仕事が割り当てられるわけではない。ほとんどが、「能力の輪」の外で仕事をこなさなければならないのではないだろうか。

 

「能力の輪」の外で仕事をしなければならないとき、どうすればいいのか?

 

 

 

■「能力の輪」の外のことについての対処法

 

考えれるのは3つある。

 

1.「能力の輪」の外のことはできないと伝える

2.「能力の輪」を新たにつくる

3.「能力の輪」を拡張する

 

 

 

<1.「能力の輪」の外のことはできないと伝える>

 

「この仕事は私の能力の輪の外のことなので出来ません」なんて言える人はなかなかいなと思うし、それが可能な状況の会社はほとんどない。

 

会社の上司はあなたの「能力の輪」などに興味をもっていないし、仕事を各メンバーに割り当てて、達成させることに最大のエネルギーを注ぐだけ。

 

ウォーレン・バフェット級の「能力の輪」の持ち主であれば、誰に気兼ねすることもなく言えるのかもしれないが。

 

明らかに無理な内容は断るしかないが、よっぽどのことでもない限り「その仕事はできません」とは言いにくい。

 

 

 

<2.「能力の輪」を新たにつくる>

 

今の「能力の輪」の外に新たな「能力の輪」をつくる。

 

点から輪をつくって、徐々に広げていくのと、既に持っている輪を部分コピーして新たな輪をつくることが考えられる。

 

仕事として役立つ能力まで育てるには両方ともそれなりに時間はかかり、大変な道のりを要することもある。

 

 

 

<3.「能力の輪」を拡張する>

 

これは今ある「能力の輪」を拡張するので、輪の境目の細部の部分が明確であることが前提で、その細部を少しずつ拡張することになる。

 

先ほどの例でいえば、数学を高校生だけでなく「中学生も教える」まで拡張し、そこで輪が広がり固くなったら、さらに「小学生まで教える」と段階的に拡張していくのだ。

 

 

 

■先の見えない流動的な時代を生きるには

 

10年後の世界がどうなっているのか見えない流動的な時代を生きている。今やっている仕事が、10年後、20年後もやっていけるかわかなのだから、ボクはむしろ「能力の輪」は新たにつくったり、拡張してく必要があるのではないかと思っている。

 

 

 

 

■おわりに

 

自分の「向き」「不向き」の境目を知るためには「能力の輪」の種類を見つけ、さらに細部をみていくことで、輪の境目がみえてくる。

 

その輪の中で力を発揮できればいいし、その輪の中で仕事をすることができればいい。

 

しかし、そうではない状況であるのであれば、新たな「能力の輪」をつくるか、既存の「能力の輪」を拡大することを考えてみのもこれからの時代を生きるためには必要なことだと思う。 

 

 

 

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ウォーレン・バフェットの「能力の輪」はこの本にも出てくるので、参考にどうぞ。