更新日:2021年4月12日 (投稿日:2019年6月18日)
朝、会社へいくために電車に乗る。家ではしっかりとトイレで用を足してきているのに必ずといっていいほど、途中で腹痛がはじまりお腹を下してしまう。
その頻度はひどいときで10回中10回。不思議と職場へつくと、症状が無くなっていることもある。精神的なストレスの影響なんだろうと思っていた。
ボクのこの症状は、軽度なときもあれば、酷い症状のときも含めて20年ほど患っているものだった。
この症状は「過敏性腸症候群(IBS):下痢型」なのだが、どうもボクの場合は、仕事を変えてストレスがほぼないような状態でもこの症状が出るのだ。
それで、本格的に専門の病院で診てもらった。そして「イリボー錠」という特効薬を処方され、ボクにはこの「イリボー錠」が劇的に効果があった。
これば市販されている「下痢止め」というものではなく、脳と腸の過剰な神経伝達物質のやりとりを止める薬だ。その結果、下痢が止まるということらしい。
ちなみにIBSは症状がいろいろあり、一つの症状でもどの薬が効果あるのか個人差があるので、自分に合った薬を探すことが治療でもある。
「イリボー錠」はあくまでも下痢が発生するその仕組みに介入して止めるだけなので、他にもIBSの対処方法はないのか、IBS関係の本を探してみた。
そうすると、江田先生の『パン・豆類・ヨーグルト・りんごを食べてはいけません』という本の中でそれが紹介されていた。
タイトルにかなりのインパクトがある。
「パン・豆腐・ヨーグルト・りんご」は全てボクが好んで食べているものだ。豆腐、ヨーグルト、リンゴは食べた方が健康にも腸にも良さそうのだが。それを「食べてはいけません」と言うわけだ。
一般的には食べた方が良いと思われているものが、過敏性腸症候群(IBS)の人には逆効果になりえるということだ。
ヨーグルトとか、お腹の弱い人には良さそうな食材なのに、かえって食べない方がよかったというのは、これまでの逆の発想で思いもよらなかった。
ちなみに過敏性腸症候群(IBS)の患者は日本では推定で10人に1人の割合だそうだ。
だから、IBSではない人には、りんごや豆腐は「食べた方がよい」食材なのだろう。
以前から、お腹を壊すのは食べ物や飲み物が原因というのは経験的にわかっていた。ただ、それが主要は原因ではなく、どちらかといえばメンタルや気持ちの部分が圧倒的に大きいと思っていた。
江田先生はこの『パン・豆類・ヨーグルト・りんごを食べてはいけません』の中で、お腹の調子を悪くしているのはある種の食べ物によって、消化不良が起きている可能性があるといっている。
その消化不良を起こす可能性がある食材をまとめて
フォドマップ(FODMAP)
という。
これは、小腸内で消化吸収されにくい糖類
Fermentable:発酵性、
Oligosaccharides:オリゴ糖、
Disaccharides:二糖類、
Monosaccharides:単糖類、
And
Polyols:ポリオール
の頭文字をとってFODMAP:フォドマップと総称している。
どもうこのFODMAPがボクのお腹に悪さをしていそうなのだ。FODMAPは小腸で消化吸収されにくくて水分を多く小腸内にとりこんだり、ガスを発生させたりする。その結果、腹痛や放屁、下痢が起きやすくなるという。
精神的な面というよりも、体の機能的な面で問題が発生していたということになる。であれば、FODMAPを含んだ食材を食べるのをやめることで、IBSの症状を改善できるかもしれない。
このFODMAPはオーストラリアのモナッシュ大学の研究チームによって開発され、フォドマップ度の低い食事療法がIBSの症状を改善するという研究結果が出ている。
IBS患者の大半に改善の効果がみられ、欧米ではIBSの治療に積極的に取り入れられている治療法だそうだ。
ということで、このFODMAPを除いた食事をするようになればIBSの症状は改善されるのか? 次回から、ボクがやってみたFODMAP体験をつづってみる。
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