更新日:2021年4月15日(投稿日:2019年7月29日)
なぞの腹痛・軟便・下痢気味に悩まされていた20数年であったが、最近その症状が適切な薬と食事によって大きく改善しつつある。
食事の方では「FODMAP」の低い食品を食するということがボクにはかなり有効であるようだ。
FODMAPとは小腸内で消化吸収されにくい糖類の総称のことで、
Fermentable:発酵性
Oligosaccharides:オリゴ糖
Disaccharides:二糖類
Monosaccharides:単糖類
And
Polyols:ポリオール
の頭文字をとってFODMAPと略している。
「低FODMAP」中心の食事を3週間続けて取ってみたことによって、ボクの過敏性腸症候群(IBS)の症状がかなり改善された。
なんといっても最初の1週間で、ナゾの突発的な下痢がかなり減って、お腹の調子が全体的に良い状態になったのだから。
詳しくは前回から記事に書いた。
FODMAPの高い食事を断つことでボクには良い結果が出たので、もっと詳しく「FODMAP」のことを知りたくなった。
そこで、より詳しそうな本を求めてAmazonで探してみたところ、FODMAPの本は日本語の本がまだ少ないようで、江田先生の書いた本か、洋書のいずれかがほとんどである。
その洋書の中でも翻訳されている本もあった。それがこの『過敏性腸症候群(IBS)は食事で治る!』である。
タイトルがわりとそのまんまな本なので、すぐにこの『過敏性腸症候群(IBS)は食事で治る!』をさっそく購入して、「FODMAP」による食事療法を調べてみた。
この『過敏性腸症候群(IBS)は食事で治る!』は、FODMAPの理論よりも実践面にかなりのページを割いている。しかも、事細かに具体的である。
実際にこの本の通りにやってみることにした。
内容としては、江田先生の本とは大きくは変わらないが、1.除去段階、2.チャレンジ段階の2段階で「低FODOMAP」の食事を進めていく。
1.除去段階
(1)基準の症状を記録
(2)2週間フォドマップ除去食を試し、症状を観察する
(3)除去段階後の症状をもとのIBSの症状と比較する
2.チャレンジ段階
(1)フォドマップを慎重に食事に戻して症状を観察する
(2)チャレンジ段階の結果を判定し食事を変更する
(3)症状が起こらない範囲で最大限に種類の豊富な食事を楽しむ
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まずは「1.除去段階」から。
(1)基準の症状を記録
基準となる症状を1週間記録しておく。記録する観点は、ガス、放屁、腹鳴、膨満感、腹痛、下痢・便秘(回数、形状、切迫度)など。
ボクはこの『過敏性腸症候群(IBS)は食事で治る!』を読む前に上田先生の本で、除去段階をはじめていた。しかし、この本に書いてあるような「基準となる症状」は記録していなかった。
これは比較することで、何がOKで何がNGなのかもあとあとわかってくるので、しっかり記録しておいた方がよさそうだ。
(2)2週間フォドマップ除去食を試し、症状を観察する
高FODMAP食を徹底的に除去した食事を2週間続けて、低FODMAPがどのくらい効果あるのかを調べる段階。
江田先生の本ではこの段階を3週間、できれば8週間かけてやってみることを勧めていた。ボクも2週間では短いと思い、3週間やってみた。
3週間やってみてわかったことは、FODMAPを抜いた食事にしようと思うと、コンビニ弁当や外食等はほぼできないってことだ。驚くほどコンビニ弁当は高FODMAPな食品が多い。外食するときも、メニューをみていると食べれないモノがほとんどとなり、かなりの制限がかかる。
スーパーで食品を買い物をするときは、食品の成分表をみてから高FODMAPは入っていないかどうかをチェックしてから購入する。そうすると、これまで普通に買ってきた飲食物の半数以上が買えなくなってしまった。
これは、けっこう慣れないうちはしんどい作業で、家族がいるのであれば家族の理解と協力も必要となる。なにやら、このことがストレスにもなるような気がした。
そして、実際にボクがこの除去段階の3週間で高FODMAPを除去した食物を選んで、食べていたのは次のようなものだ。
<朝食>
バナナ、コーヒー、米粉パン、チーズ(種類に制限あり)、
サラダ(ドレッシングは手作り)
<昼食>
玄米ご飯、魚、肉、サラダ
<夕食>
玄米ご飯、魚、肉、野菜炒め、木綿豆腐
ご覧の通り、食のバリエーションが大きく減ってしまった。パンやうどん等の小麦粉食品、納豆などの発酵食品が食べれないのはけっこうツライものがある。
しかし、それでも「低FODMAP」の食事をはじめてから数日して、便の状態がこれまでとは変わってきたのを実感できた。
20数年以上にわたる
慢性的な軟便・下痢が普通の便になった!!
のである。
このような効果をすぐに実感できたので、3週間は続けることができた。
(3)除去段階後の症状をもとのIBSの症状と比較する
そして、低FODMAP食を開始してから3週間が経ち、これまでのIBSの症状と比較してみると以下の通り。
- 1日に3~5回以上の排便 → 1日に1~2回へ
- 突発的な原因がよくわからない下痢 → 全くなし。
- かなりの軟便、下痢 → 硬い感じ??(多分これが普通のかたさ)
- ただ、緊張したりすると、すぐに便意を感じるのはあまり変わらない。
このように、ボクにはかなりの効果があった。
しかし、「食の種類が大幅に減る」のと「IBSの症状が大きく軽減する」ことがトレードオフとなるのだ。
自分一人だけではなく、家族がいれば結果的に家族にもある程度の食事制限をかけることにもなる。
完全に「FODMAP」を除去した食事を永遠と続けることはかなり難しいのではないかと思った。
ただ、全ての「FODMAP」が身体に影響を与えているのではなく、FODMAPの組み合わせであったり、量にも関わってくるようだ。
この『過敏性腸症候群(IBS)は食事で治る!』によると、「どのFODMAPが影響しているかは個人差があり、それを判定してくことが可能」だと言う。
それがわかれば、ピンポイントで除去すべき食材がみえてくるので、食のバリエーションをある程度は復活できそうだ。
ということで、次は、
2.チャレンジ段階
へと移行する。
続きは次回以降。
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