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主に読んだ本の備忘録として「本の抜き書き」と「思ったこと」を書きつづり、さらに本以外のことでも「メモしたこと」、「考えたこと」についてつづっているブログ

「ニュース」を見ない方がいい理由@『Think Smart』から学ぶ<中編>


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投稿日:2021年2月18日

  

人はネガティブな情報に過剰に反応します。それは、本能の一部なので避けようがありません。「津波がくる!」といった本当に危険なときには、逃げるうえでも必須の本能でもあります。

 

その人間の本能を過剰に刺激することで、利益を得ているものの一つに「ニュース」があるんですよね。ニュースはネガティブな内容が多く、不安を助長するような扇動的なところがあります。その方が「ニュース」を見る人を惹きつけることができるからです。

 

さらに、「ニュース」の内容も「ニュース」になるぐらいなので、日常とはかけ離れた非日常や特異性が際立ちます。普通であれば、無縁な内容がほとんどです。

 

「コロナワクチンを打って副作用で死亡」といったことは、起こりえる可能性が極めて低いにも関わらず、なぜか自分ごとのように思えてしまうのです。

 

日常な出来事を「日常」と勘違いさせてしまうのが「ニュース」なのかもしれません。「ニュース」を見続けていてもいいのでしょうか?

 

 

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Photo by Nijwam Swargiary on Unsplash

 

 

■『Think Smart』から学ぶ

 

 

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<前編>では52章の概要について紹介しましたが、今回と次回の2回に渡って、52章の中からボクが読んで特にメモを多くとり、紹介したいテーマを2つ決めました。

 

 

その1つ目が、冒頭にあげた

 

 

「ニュース」を見続けていいのか?

 

 

に対する答えとなる第45章です。

 

 

第45章は、 

 

ニュースを読むのをやめたほうがいいわけ【ニュースの錯覚】

 

がテーマとなっています。

 

 

冒頭、ニュースの有害性を食べ物に例えて、

 

ニュースは、砂糖が体におよぼす影響と同じような影響を精神におよぼす。食欲をそそり、消化もしやすいが――長期的には大きな害になる。

 

と言われています。

 

 

甘いモノは好きですよね。目先の欲求を満たしたいので、ついつい甘いものを口に入れてしまいます。長期的にはどうでしょうか……。

 

ニュースも同じだということで、「糖質制限するように、ニュースを制限することをやってみた」とロルフ・ドベリ氏は言います。

 

 

 

■ニュースを遮断したらどうなるか?

 

ロルフ・ドベリ氏は「ニュースを遮断する」という実験を3年間行ったそうです。最初は情報遮断によってかえって情報が気になって不安で辛くなったが、ニュース遮断を続けること3年、次のようになったと言います。

 

私の思考は以前より明晰になり、洞察力は増し、決断の質が上昇して、時間にもずっと余裕が持てるようになった。

 

思考が明晰で、洞察力が増し、決断の質が上昇するって、いいじゃないですか!

 

無駄な情報を排除することで、選択肢が絞られるだけでも無駄な迷いや思考する時間が減って良いかもしれません。

 

 

 

■大事な情報を逃してしまうのでは?

 

ただ、ニュースを遮断することで、必要不可欠な情報まで逃してしまうのではないかという懸念もありますよね。

 

ロルフ・ドベリ氏は

 

「ニュースに触れなくても大事な情報を逃すことは一度もなかった」

 

というのです。

 

 

それはどうしてか?

 

私の「社会的なネットワーク」が――フェイスブックを通した結びつきではなく、友人や知り合いといった「生身の人間との結びつき」のことだ――必要なニュースだけを選別してもたらすというフィルターの役割を果たしてくれた

 

からというのが理由です。

 

本当に必要な情報は身の回りの友人・知人から入ってくる。ということは、ある意味、リアルな人間関係の質がそのまま情報の質にもかかわってくるともいえそうです……。

 

 

さらにロルフ・ドベリ氏は

 

「ニュースからできるだけ距離を置くべき」

 

として3つの理由をあげています。

 

 

1.脳は激しい刺激に過度の反応する

 

私たちの脳は、人間同士の話しで、スキャンダラスで衝撃的で、騒々しく変化の激しい刺激には過度に反応するが、抽象的で複雑で、自分なりに解釈を加えなくてはならない情報にはあまり反応しない

 

 

2.ニュースと私たちとは無関係だ

 

ニュースの中で、あなたが人生やキャリアや仕事に関する決断を下すときに役に立ったのはどのくらいあっただろう?

 

報道機関はあなたに、自分たちはニュースを通して競争で有利に立てる情報を提供しているのだと思わせようとするので、多くの人はそう信じ込む。だが実際には、ニュースを目や耳にすると競争で「有利」になるどころかかえって「不利」になる。

 

3.ニュースは時間の無駄だ

 

平均的な人は、週ごとに仕事時間の半分にあたる時間をニュースを読んだり見たりすることに費やしているという。地球規模で見ると膨大な生産性の損失である。

 

100種類ほどもある思考や行動の誤りのなかで、「排除する」ことでもたらされるメリットがもっと大きいのは「ニュース」だ。

 

 

かなりニュースに対して辛辣ですよね。 それほどニュースの影響力は大きく、人を惑わしかねない。

 

 

だからこそ、

 

 

「ニュース・ダイエット」

 

 

が必要となるのですね。

 

 

 

■まとめ

 

この章の結論として、次のようにまとめています。

 

ニュースの無駄な消費はやめよう。できれば、きっぱりと完全に。
そのかわり、出来事の背後関係を詳しく記した長文記事や本を読むといい。世界を理解するのに本ほど適したものはない。

 

読書会を一緒に行っている友人も、このニュース遮断をやっていると言っていました。その友人もリアルな人間関係の中から必要な情報を入手できていると言っていました。ニュースを見たり読んだりする時間があれば、本を読む時間にあてた方がよいですね。

 

ボクも、ニュースに振り回されないように、「ニュース・ダイエット」をはじめようと思います。

 

<後編>に続く。

 

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Think Smart 間違った思い込みを避けて、賢く生き抜くための思考法

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