営業関係の業務に携わることになり、20冊ほどマーケティング・セールスの本をフォトリーディングした。数年前まではまったく興味のない分野であったが、ここ1年ほどの学びで「ビジネスパーソンの基本スキルなのでは?」と思いはじめ興味深く読むようになってきていた。人や組織にモノをウルことってどういったことなのか? どんな価値にどれくらいのお金が支払われるのか。こんなことを「問い」としながらいろいろと読んでみた。
これらの本を読んでみると、けっこう面白くて興味深い。最近読んだ本で面白いと思ったのがソフトブレーンの創業者である宋文洲さんの本。
『やっぱり変だよ日本の営業』宋文洲著
- 作者: 宋文洲
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
- 発売日: 2009/03/01
- メディア: 文庫
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■結果のみ関心
結果にしか興味がない営業管理をしていると、どんな結果が生まれるでしょうか。まず、社員は本当の情報をあげなくなります。どうせ結果が悪いと叱られるだけですから、あげても意味がありません。
営業って、ノルマがあってそれに向けて体育会系のノリでガンガン飛び込んでいくイメージがあった(そういうところもあるのかもしれないけど)。数字的結果を最重視するところでは、瞬間的に売上げでるかもしれないけど、持続はできないだろうなぁ。人は疲弊すると思う。結果ではなく、プロセス達成度をみた方が成長が測れ結果に結びつきやすい。長距離のごとく走れる。
■根性論
次に管理職は怠慢になります。根性を入れてやれば何とかなると思い込み、戦法・戦術の研究を怠り、効率悪化を放置します。
こんな管理者の下で仕事するのはまっぴらゴメン。根性(精神)論のみでの管理は幻想にすぎない。何よりも結果的に怠惰である。
■顧客の気持ち
最後に、経営者は傲慢になります。モノが売れるかどうかは営業マンのやる気次第だと信じ込んで、自社の事業や製品の社会的意味を問わなくなり、顧客の気持ちを無視してしまいます。
顧客不在のひとりよがりサービス・製品を出すようになったら自滅にいたる道。しっかり戒めていきたい。
■営業の本質
私が言う営業力はモノを売る力ではありません。営業の本質は「売る」ことではなく「知る」ことにあります。「今、何が起きているか」「何を提供すれば顧客が得するか」を知ることが、営業の本質です。
「お金は感謝のあらわれ」と勝間さんは言っている。人に喜んでもらえること、価値を提供することこそ営業の本質ということか。こちら側の価値の押し付けの「売る力」ではなく、お客の価値を「知る力」が営業力なのかな。