思ったことを「メモ」にとっておく

主に読んだ本の備忘録として「本の抜き書き」と「思ったこと」を書きつづり、さらに本以外のことでも「メモしたこと」、「考えたこと」についてつづっているブログ

『フリーエージェント社会の到来』 @ 深堀読書会後に思ったこと


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 昨日、第15回深堀読書会を開催しました。先日のエントリーでも書きましたがテーマ本は『フリーエージェント社会の到来』ダニエル・ピンク著です。
 
フリーエージェント社会の到来』ダニエル・ピンク著

フリーエージェント社会の到来―「雇われない生き方」は何を変えるか

フリーエージェント社会の到来―「雇われない生き方」は何を変えるか

 
 この本がアメリカで出版されたのが2001年。今から10年ほど前ということになります。この本に書かれている雇用状況や、雰囲気というものが今の日本のそれと似ているようという意見が出ましが、ボクも同じように思います。
 
 終身雇用の崩壊や年功序列の無意味化・少子高齢化労働人口の減少が確実に進んでいるのに、それに見合った社会保障や教育制度・社会体制がほとんどそのままで、何も変わっていません。派遣問題やリストラという雇用問題だけに目がいって、社会全体に根本的なところを誤魔化している感じもします。人口構成から言っても、若い労働人口が減るのと、高齢者が増えることは間違いないです。それを前提とした会社組織・社会体制に変えていく必要があります。
 
 従来の硬直化した「組織人間」=オーガニゼーション・マンとしての働き方そのものを見直し、雇用・労働の柔軟性を持たせ会社組織に依存しない働き方を現実のものとしてとらえていけなければならない時期にきています。その中でフリーエージェントは新しい働き方の一つとして大きな役割を果たすのではないかと思います。
 
 基本的に変化に柔軟に対応できる働き方・学び方・生き方であるので、従来の仕事や学校にたいする価値観も部分的に変えていくことになると思います。会社(組織)への忠誠心は弱まりコミュニティへの忠誠心が強くなったり、学校は若いときに通う一時的なものではなく、趣味の延長ではない本格派の生涯教育の場へと変わっていくなどがあります。
 
 こういった兆候は社会人の勉強会ブームや、副業・週末起業がメディアんい盛んに取り上げられていることろに現れているように思います。フリーエージェント予備軍があちこちに生まれ出でてきているようです。
 
 ちなみにダニエル・ピンクはフリーエージェントの次の3つに分類しています。
 

  1. フリーランス(意図したフリーエージェント
  2. 臨時社員(意図せざるフリーエージェント
  3. ミニ起業家

 
 日本では特に、2.臨時社員が派遣切り等でメディアに取り上げられて盛んに問題化されていますね。そもそも臨時なのだから、切る切らないとか関係ない気もしますが。。。ただ、フリーエージェントとしてやっていくための様々なコミュニティーが日本では不十分なのだと思います。またフリーエージェントとしての自覚や認識も不足しているかもしれません。
 
 意図する、意図しないに関わらずフリーエージェントが今まで以上に増えていくことになると思います。個人の力とコミュニティーという「弱い絆の力」を持った新たな集合体がどう社会に対して働きかけていくのか。これにフリーエージェントの未来が懸かっていると思います。