神田昌典さんと勝間和代さんが「本」についての共著を書かれました。ビジネス書好きのボクとしてはソッコーで入手しました。
- 作者: 神田昌典,勝間和代
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
- 発売日: 2008/10/31
- メディア: ムック
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この本の中で、勝間さんが影響を受けた本ということで、神田さんの『非常識な成功法則』をあげております。神田さんの代表的な著作でもある『非常識な成功法則』には、一番最初に「悪」について書かれている。かなり端折って書くと「悪」のエネルギーを活用しよう!ってことなんですね。なんか、SWのダークサイドへのお誘いのようです(笑)。一方で、勝間和代さんは悪を追放しよう!って言われています。提唱されている「三毒追放」とは「嫉まない、怒らない、愚痴らない」という「悪」の感情を追放しようって実践論です。これはどっちをどのように進めていけばいいのだぁ?と迷います。『非常識な成功法則』の冒頭を読みながらほんのちょっと考えてみました。
- 作者: 神田昌典
- 出版社/メーカー: フォレスト出版
- 発売日: 2002/06/01
- メディア: 単行本
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この『非常識な成功法則』では、成功本ではあまり書かれない「悪」を最初に取り上げています。成功本によくみられるのは「悪い心」ではなく「豊かな心」のことが多いです。「豊かな心」とは、貢献、愛、感謝、倹約、無欲、与え好き、正直、節度等の「善」の感情です。一方で、「貧しい心」の「悪」の感情は、ミエ、メンツ、嫉妬、名声欲、物欲、怒り等の「悪」の感情。ここに、しっかり「三毒」の要素が入っていますね。
成功は「悪の感情」から始まる
成功者が述べる成功法則のなかには、成功した人がさらに成長するための法則が多い。凡人は、それを真に受けちゃダメ。優先順位が違うから、かえって逆効果。
「成功した」という結果はたしかに大事かもしれないけど、成功するまでの様々なプロセスや、ネガティブな感情といった「負」の要素といかに向き会ってきたのか、といったことの方がよっぽどボクには参考になるなーぁと思うわけです。
活字になるとキレイな言葉になってしまし、キタナイ言葉が消えてしまいやすいのかも知れません。そうすると、コインの表しか見ないように、成功者の一側面だけをみて、成功するにはこうしたらいいのかと思って、日々実践しようとすると、いろいろとコインの裏側が出てくるし、むしろ裏側が大半を占めていたりします。
大方、成功者の負の要素ってのは活字になりにくく、オフレコで話しをきけるぐらいかもしれません。ビジネス書では得てして、内面の「悪」の要素はあまり詳しく描かれていないように思えます。小説ってそこがうまく表現されていると思いますね。そこに共感し情を移入できるから小説は面白いですね。
取扱い注意
この「悪」を消し去ろうとするのではなく、そのエネルギーを活用しようってことです。「悪」のエネルギーってかなりのパワーです。原子力発電のように取扱を気を付けないとヤバイパワーですね。使いすぎるとダークサイドへ落ちてしまうかも(汗)。だから、この本でも、「悪」のエネルギーを活用するのは短期間で、金銭的に安定した後、必死になって、心の面でも豊かになるように努力すると書かれております。
- 「金」に優先順位を置く。
- 必死になって、「心」を磨く。
“悪の権化"になるわけではない。当然、心を豊かにするように努力は続ける。ただ成功に向かって離陸するまでは、巨大なエネルギーが必要だから、悪の感情が出てきたときには、否定するのではなく、それを仕事を進めるうえで利用するってこと。
ずっと「悪」を利用し続けるということではなくて、離陸できるまでのパワーとして使いようがあるってことなのでしょう。でも、離陸できずにながーい「悪」のエネルギーを利用していると、それを使うことが普通、当たり前になってしまいそうです。だから、注意しなければならないこととして、次のように言われています。
- 長くやることは、お勧めしない。
- あくまでも短期決戦。成功のための技法上の課題として、割り切る。
- そして離陸して、安定軌道に乗ったら、今度は必死になって心を磨く。きちんと、現実世界に立脚しながら、心の豊かさを学ぶ。
いつ「三毒追放」をするのか?
この「悪」を利用する、つまり「三毒」を利用するのはいつまでか? 仏教によると「三毒」って自分の中に持っているものだから消し去ることってできないようです。自分を消せば消えるかもしれないけど。だから「三毒」そのものは死ぬまでなくならない。でも「三毒」の働きを抑えていい方向に転化することができます。その方法が「嫉まない、怒らない、愚痴らない」を続けることです。パワーはあるけど、苦しみの根源ともなるものなので、「悪」のエネルギーを使って得られる様々なメリットよりも自身の「苦しみ」が強くなってきたら、追放するいいタイミングだと思います。まあ、ボクはまだまだ「悪」のエネルギー活用していきたいですけどね(汗)。人間関係が壊れそうになったら三毒追放をはじめます(^_^;)。