先日、『シリコンバレーから将棋を観る』という渋いタイトルの本が出版されました。著者はボクのロールモデルの一人である梅田望夫さんです。
そして、5/13(水)に『シリコンバレーから将棋を観る』の出版を記念した「サイン会」が八重洲ブックセンターで開かれました。これをネット上で見つけて、さっそく予約しました。
2年ほど前に『ウェブ時代をゆく』を読んでから、読書の意義やこれからの働き方、学び方について、かなりの影響を受けました。
ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか (ちくま新書)
- 作者: 梅田望夫
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2007/11/06
- メディア: 新書
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リアルにあってみたいと思って2年がたち、やっと念願(笑)が叶いました。
これで一つ何かを成し遂げた感がありました。これで一段落ついたのですが、せっかくサインを頂た本なのですが、この時はまだ読んでおりませんでした。だってタイトルが「将棋を観る」ですよ(汗)。これはボクにとって渋すぎます。ボクは将棋をまったく知らない人ですから、そもそも読めるのかな?というのもありました。せっかくなので帰りの電車の中で読むことにしました。でも自宅に着くまでには全て読み切っておりました(^^)。
- 作者: 梅田望夫
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2009/04/24
- メディア: 単行本
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いや〜(^_^;)、中身は将棋三昧です。でも、ボクにも本の中に出てくる棋士の方々の世界観や、一流の凄味がわかってきました。
梅田望夫さんは以前から将棋のことをブログでも書かれていたので、将棋が趣味なんですねーというぐらいの認識でした。たしかに『ウェブ進化論』の中でも羽生名人のこととが出てくるぐらいなので、将棋にかなりの思い入れのあるのだろうなーと思っていました。でも、『シリコンバレーから将棋を観る』を読んでそれだけではないとわかりました。
- 作者: 梅田望夫
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2006/02/07
- メディア: 新書
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『シリコンバレーから将棋を観る』を読んでいると、将棋を通して勝負の世界のこと、一流の世界のことが垣間見れます。
■超一流の世界
- 将棋の世界は、いくら新手を創造しても、それを特許や著作権で守ることなどできない。しかも誰かがどこかで一度指した手は、瞬時に伝達されて研究される。しかし、そんな「情報革命」が進行するこの厳しくて大変な時代も、皆で一緒に進化・成長できる良い時代と考えることができる、こういう時代を生きているからこそ将棋の真理の解明も早く進むのだ、そう羽生(善治)は認識している。
- 羽生の仮説は「量が質に転化する」ときに生まれる価値こそが、新時代の創造性やイノベーションのカギを握るのではないかというものだ。
梅田望夫さんは将棋を通して、一流の人たち考え方や、その世界観であったり、発想・思考のプロセスを観ていたのではないかと思います。将棋のことがわからないボクが読んでいていも、そのことが伝わってきます。
■「将棋を観る」ことの意味
羽生善治さんとの対談で、梅田望夫さんにとっての将棋の意味について書かれています。ちょっと長いですが引用します。
- 僕は毎朝だいたい午前4時くらいに起きて、まず昨日一日のうちに世界で何が起きたかを勉強するわけですよ。それで同時に、気になる将棋の対局があると、その中継画面も開いておく。日本時間ではちょうど午後8時か9時くらいのことです。そうやって、世界の流れを見つめながら、時には複数の将棋の流れみたいなものも追いながら、ときどきパソコンを離れて将棋盤の前に坐って羽生さんの将棋を並べたり、それで何かふっとアイディアが浮かぶとパソコンに戻ったり・・・・・・朝の5〜6時間は、そうして過ごすんです。仕事のことを考えながら将棋の流れを観たり、将棋盤に向き合ったりしていると、すごく、アイディアが湧くんですよ。触媒のような感じですね。
- 本業のほうは、将棋のおかげでいい仕事ができています。
- 一局の将棋の展開を追うことは、触媒として、それとよく似ていて。自分の仕事にすごくプラスになるんですよね。
■「将棋は本業の触媒」
ここがすごく納得できました。仕事には直接役立たない分野なのですが、深く知り得るとことで、そのことを通して仕事上のヒントになったりするこがあります。
この触媒はずっと一緒であるわけでなくて、時に音楽であったり、絵画であったり、映画であたり、詩であったり、お笑いであったりするわけです。
今のボクの場合、仕事の触媒となっているものはなんだろうなーと考えてみると、何点かあって、読書会、勉強会、映画を観ること・・・かな。なんか、面白みに欠けますね(^_^;) ちょっと他の触媒も探してみようかなー。