終身雇用・年功序列という日本の雇用習慣が崩れはじめてきているとはいえ、大半の企業は経営者も被雇用者も、大半が終身雇用・年功序列を前提とした意識のままだと思います。教育もそれを前提としている風潮があるし、なかなか大変なのだなぁと思ったりもします。
先日、68歳になるキャリアコンサルタントの方と話をしてきたのですが、その方は今の会社で6社目だそうです。最初の転職は、終身雇用・年功序列の真っ只中ということもあり、周囲から大反対されたとのことでした。その方曰く、「その頃と比べて今はかなり転職しやすくなった」と。それでも複数回転職していると、人事の大半の人は警戒するそうです。その背景には「長く働くことが美徳」みたいな社会通念があるからだと言われてました。同業他社での転職だと、企業ノウハウの流出も危惧してか、転職回数の多い人は制限がかかるようです。
終身雇用・年功序列は右肩上りの高度経済成長時においては有効だったのでしょうが、いまは成熟社会となったこの国では、価値観が多様化しはじめ、ライフスタイルも多様化しはじめています。いままで以上に、企業も個人も様々な側面をもち外的変化に対応できるような生き方、働き方が必要だろうなーと思っています。より多くの人がキャリアチェンジの機会にめぐまれ、さまざまな資質を開花させ組み合わせて新たな価値を創造していきたいものです。昨日読んだ渡辺千賀さんのブログでは以下のようなエントリーがありました。
■キャリアチェンジできる人・できない人(またはする人・しない人)
http://www.chikawatanabe.com/blog/2009/08/careerchange.html
この中で、キャリアチェンジできる人には「具体策があり、結論が先にあって、そこから逆算して何をすべきかがある」と言われています。仮の結論でもいいから、まずは結論(ゴール)を見い出すことですよね。そして、キャリアチェンジを望む人へ「してはいけないこと」と「すべきこと」がアドバイスとして書かれています。
■「してはいけないこと」
- ゴールなき努力をはじめる
- 大所高所の話に燃え尽きる
笑えるようで笑えない内容です。むやみに英語や会計の勉強をはじめたり、社会はかくあるべきなどと語りだしたり、やはたと時事にたいして批評めいたことを言ったり。ゆめゆめ気をつけないと(汗)。