前回、ブランド人マインドを持つ必要があることを書いた。マインドが変われば行動が変わる。まずはそこからだ。ブランド人マインドとは、会社組織から自立しており、仕事に対してはプロフェッショナル意識を持って向かっているようなマインドだ。ここまでは、前回書いたことだが、では、自分の「何を」ブランドとしていくのか。
トム・ピーターズのサラリーマン大逆襲作戦〈1〉ブランド人になれ!
- 作者: トム・ピーターズ,Tom Peters,仁平和夫
- 出版社/メーカー: CCCメディアハウス
- 発売日: 2000/03/01
- メディア: 単行本
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- かりに、会社を今日クビになって、明日から職探しか独立の準備を始めなければならなくなったとしよう。さて、あなたは自分をどう売り込むのか。自分にはどういう能力があるのか。自分はどういう性格なのか。自分の得意技は何か。その他大勢と自分がはっきり違うものは何か。自分が経営者で、自分を雇うとすれば、年に7万ドルも払う気がするだろうか。あるいは自分がお客さんで、自分にサービスを頼むとすれば、1日800ドル払っても安いと思うかどうか。問題はパッケージだ。
- 自分をブランドに仕立て上げるコツは、自分をどうパッケージすれば、メッセージを的確に伝えれるかを考えることだ
ブランド創り
現在の仕事の中で自分のブランドを確立しゆくためは、ドラッカーの「ところを得る」ために必要な要素というのがヒントになると思う。それは、自分の「強み」と「価値観」と「仕事の仕方」だ。これがパーソナルブランドを形成する要素にもなると思う。まずは、自身の「強み」を深く知るところからはじめる。最近、「強み」を知り、強化するためのワークショップ形式の勉強会をはじめる予定。
プロフェッショナルの条件――いかに成果をあげ、成長するか (はじめて読むドラッカー (自己実現編))
- 作者: P・F.ドラッカー,Peter F. Drucker,上田惇生
- 出版社/メーカー: ダイヤモンド社
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いかに自分のブランドを築きあげていくか。それを必要とする人に知ってもらうか。そのためにも自分をプロモーションする必要がある。『ブランド人になれ!』では、その「価値観」や「仕事の仕方」という意味でのビジネス力について次のようにある。
■自分が大切にしているもの(価値観)
自分とはどいういう人間か。自分は何を大切にしているのか
自分の時間の使い方や何に貢献しているか、どういう人たちと付き合っているのか。
■ビジネス力(仕事の仕方)
基本的なビジネス力は、ブランド人になるために必須の能力である。それさえ身につけておけば、もうリストラなんて怖くない。
- 商売のセンス(企画)
- 市場優先(お客さんあっての才能)
- 顧客選別力
- 会計の理解力
- 集中力(一つの分野を核にして、その関連分野に手を広げていくのはいい)
- 修練力(腕を磨くことを怠らない)
- 表現力(自分がどういう人間であるかを簡潔に表現できること)
- 販売力(自分を売り込む能力)
- ネットワーク力(心の支えになるシステムづくり)
これらのことをしっかりと明確に棚卸しすることで、自分のブランドをカタチ創る原石が出揃う。それをいかに組み合わせ、一つの形としていくか。プロモーションの視点からも自分のブランドを考えてみる必要がある。
ブランドをプロモーションする
■自分を世間にどう伝えるか
- 自分はいったいどういう人間か
- 自分の商品(うりもの)は何か
- それは何がスペシャルなのか
- 類似商品とどこがどう違うのか
- その信頼性をどう表現すればいいのか
- 自分がすすんでいることをどう伝えればいいのか
- 自分がカッコいいことをどうつたえればいいのか
自分ブランドをいかに世間にプロモーションしていくか。そのためには伝わるための言葉をつくっていかなければならない。
自分はどいうブランド(商品)を目指すのか。まずは、下書きから始めよう。自分という人間、自分という商品、自分の技能、自分の考え方、自分の魂、自分の性格、それを端的に表すぴったりの言葉が見つかるまで根気強く下書きを続けよう。
自分自身を経験を掘り下げて活字にしてみる。そうするとけっこういろいろと出てくる。しかし、どれがぴったりしているのかもよくわからない。ここが本当に「根気」がいるところだと思う。
一点集中
このように掘り下げていくと複数いろいろと出てくる。これを最後は剪定していくようなのだが、なかなか至らず。
- 照準が二つあってはならない。鬼神のごとき一点集中。
- ブランド人=抜群=実行=鬼神のごとき一点集中
一点集中には力強さを感じる。「当面の目標は、2点から3点まで絞り込むこどた」とある。現在複数の仕事をやりながら、この2点、3点に絞り込むことすらできていない。だから一点集中ということに壁を感じる。しかし「最終目標は1点だ」と。
これは苦しい作業になるが、苦しむだけの価値はある。一点に集中しなければ衆に抜きんでることはできないし、それになにより、もてる力のすべてを振り絞って、ただひとつのことに打ち込むことほど、人生の愉悦はない。
もう、ここまで至るまでにパーソナルブランドは際立っている気もする。たしかに、剪定というのは捨てる作業でもあるので、苦しい作業だと思う。しかしなんといっても「人生の愉悦」を味わってみたいから、一点集中できるものを見い出してみたい。