パーソナルブランドをブランドたらしめるのは自分自身だけではない。それのブランドを評価し応援してくれるお客さんがあってこそだと思う。自己と他者からのブランド評価が合間ってブランドに価値が出てくる。今回は、そんなお客さんに対する姿勢を『ブランド人になれ!』から学んでみる。
トム・ピーターズのサラリーマン大逆襲作戦〈1〉ブランド人になれ!
- 作者: トム・ピーターズ,Tom Peters,仁平和夫
- 出版社/メーカー: CCCメディアハウス
- 発売日: 2000/03/01
- メディア: 単行本
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「お客サマは神様」といった俗語(真意はともかく)があるが、ろくな言葉ではない。お客さんは神様ではない。当たり前だが普通に人である。お客様は目の前にいる人であり、苦悩する1人のヒトである。
お客さんの苦情をむさぼり食おう。お客さんの苦情ほど、栄養になるもの、自分の血となり肉となるものはない。
お客さんのその苦しみを何とかしたい。これがブランド人としての商売の原点となるのだろう。人って快楽と苦しみがあれば先ずは苦しみを取り除くことにお金を出すそうだ。苦悩するお客さんにはたくさんのニーズが埋もれていそうだ。
お客さんへの思いやりがないのなら、困っているお客さんを命がけで助けようと思わないなら、ブランドになろうなどと思わないほうがいい。あなたも私も、人助けのプロなのだ。
ブランド人にとってお客さんに対する姿勢がはっきりしている。それは「お客さんへの思いやり」だ。苦悩しているお客さんを命がけで助ける。眼前で苦悩する友人を助けるように、お客さんと助ける。冷たい官僚的組織対応ではできないだろう。これができるのは、組織人ではなくブランド人たる故だろうか。お客さんへの熱い思いをトム・ピーターズは次のように言っている。
私は、お客さんをコテンパンにやっつけて生計を立てている。ときには、お客さんの尻を叩く。皮が破れて血が出るほど、いや、骨が折れるほど・・・・。そんな乱暴をはたらいて、どうしてお金をもらえるかというと、お客さんのことを思っているからだ。あなたが、お客さんのことを思っていないなら、お客さんのために涙を流すことがないのなら、あなたはこの本を読むに値しない人間だ。悪いけど・・・。
なんだか、熱いものを感じる。お客さんは神サマでもない、敵でもない、ライバルでもない。糧でもない。戦う相手ではないのだ。友のために涙や汗を流すように、お客さんのために涙を流し汗を流す。
ブランド人は、
お客さんの話をよく聞く。
お客さんをいたわる。
お客さんを助ける。
お客さんと苦楽をともにする。
ブランド人はお客さんと共に生きていく。お客さん神サマではなく、苦楽を共にする仲間なのだ。胸に刻んでおきたい。そんな姿勢でお客さんとつきあっていこうと深く思った。