非日常から学ぶこと ＠ 『会社人生で必要な知恵は・・・』

　
　普通のサラリーマンであった著者がある日突然、上司から「お前はマグロ船に乗ってこい！」と言われ、「マグロ船」に乗ることになった。その一部始終を綴った内容だが、笑や学びやさまざまな気づきが書き連ねられている。
　
『会社人生で必要な知恵はすべてマグロ船で学んだ』齊藤正明著

会社人生で必要な知恵はすべてマグロ船で学んだ (マイコミ新書)

　
　マグロ船に乗って出航すると長期間海の上での仕事・生活となる。そこには病院もなければ逃げ場もない空間。普段陸の上で暮らしているボク等にとっては、マグロ船では毎日が非日常空間。ボク個人、おそらくマグロ船に乗ることは可能性は極めて低いとは思うけど、この本からさまざまなことが追体験できる。
　
　非日常であり、（毎日船酔いみたいな）極限ともいえる状況に何度かさらされることで、マグロ船の上での人とのかかわり方やコミュニケーションの取り方、そして、モノゴトの考え方や見方、人生観までもが変る。著者のマグロ船での体験を読んでいると、そう思える。
　
　海の上の非日常世界から、働く上で多くのことを学び取ることができそうだ。会社に勤めて３〜４年が経過した人は、「マグロ船研修」とかを用意して強制的に参加させるのもいいかも（笑）。荒っぽい研修だけど実的効果があると見込まれ・・・ます。きっと、パワーアップして陸に戻ってくるに違いない。