リーダーやマネジャーにはさまざまな能力が求められています。企画力、行動力、意思決定力、問題解決力、戦略構築力、計画遂行力・・・・、その中の一つに、「コーチング」も言われるようになってきました。
『コーチング入門』本間正人, 松瀬理保
- 作者: 本間正人,松瀬理保
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞社
- 発売日: 2006/02
- メディア: 新書
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この本では、専門のコーチではなく、コンピテンシーとしてのコーチング力を養うための管理者向けの内容となっています。基本的なことがコンパクトにわかりやすく書かれていてオススメ。
個人的には、管理者のコアコンピテンシーとしてコーチングが取り上げられたことに共感しています。コーチングはプレイヤーではなくマネジャーだからこそ必要とされる能力だと思います。逆にプレイヤーに、それは必要ありません(たぶん)。
で、コーチングの具体的なスキルとは?
■必要とされるコーチングの基本スキル
- 傾聴
- 質問
- 承認
であると説明しています。
書いてあることはわかりやすいのですが、これを実際にできる人はそう多くはないでしょう。部下への態度として慣れているのは、叱咤・激励なのです。その文脈の中で、この傾聴・質問・承認が理解されてしまいかねません。
このコーチングがうまく機能する人って自律的で前向きな欧米人ではないかと思います。多くの日本人は自分の意志で決めて、走り出すことに慣れていないようにも思えます。
だから、コーチングだけではなく、ティーチングも併せて行う必要があるのではないでしょうか。コーティングとティーチングの割合は3:7からはじめて、5:5、7:3と次第に移行するぐらいがほどよいと思います。ティーチングの補助輪が段階に応じて日本人には必要だと個人的には思っています。