毎週日曜になると楽しみにしているドラマにNHKの大河ドラマ「龍馬伝」があります。リアルタイムで見れないことがほとんどですが、録画して毎回欠かさず観ています。見ていると共感できるのと熱くなるといろんな思いで観ています。
昨今、龍馬ブームということもあってか、脳科学者の茂木さんもこんな本を書いています。
『龍馬脳のススメ』茂木健一郎著
- 作者: 茂木健一郎
- 出版社/メーカー: 主婦と生活社
- 発売日: 2010/04/03
- メディア: 単行本
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タイトルに惹かれて手にとって読んでみました。いろいろと共感するところが多かったでの抜粋して紹介します。
人はどこまでも変れます。何歳からでも、大きくなることができます。坂本龍馬は、その「大きくなる力」を自分の意志でもぎとりました。きっかけは「脱藩」です。
坂本龍馬が脱藩したのはわずか28歳のとき。既存の出世コース・安定コースを捨てて脱藩の道へと進みます。何が龍馬を脱藩へと誘ったのか。
「場」の大きい小さいは関係なく、脱藩を経験すると、人は、大きく伸びます。脱藩は、何かを変えるときの、すべてのはじまりです。
実は、何かを変える大きな決意として脱藩したのかもしれません。ボクのことと重ね合わせて恐縮ですが、会社組織に依存する仕事の仕方をやめることもボクにとっては、変るための決意を強くするためでした。なかなか安定した世界から抜けるにはエネルギーが要るものです。
海外では、ビジネスの世界にしろ、学問の世界にしろ、龍馬のような人がたくさんいます。「人間個人は自立しなければならない」という意識が浸透しているせいもあるのでしょうが、組織の力をアテにせず、自分の力で人と人を結びつけ、ひとつのムーブメントをつくり、それによってビジネスや学問の輪を広げている人が大勢いるのです。
やっぱり海の向こうの世界にはいろんな人がいるんでしょうねー。自分の枠の中だけで活動しても・・・。脱藩といっても孤立するということではなく、より多くの人とつながっていくための自立なんだろうなぁと思います。
龍馬は、肩書きや身分にも固執しませんでした。龍馬は、言わば“フリーランスの元祖”のような存在です。僕は、これからは「フリーランスの時代」だと考えています。これを「脱藩の時代」と言い換えてもいいかもしれません。つまり、これからは肩書きとか組織とか国とか、そういうものから解き放たれて生きる人が輝きを放つ時代だと思うのです。
ボクも今年からフリーランスとして仕事をするようになったので、この言葉には勇気付けられますね!まだまだ輝くという感じはなく、暗い地下を消えそうなロウソクをもって動き回っているようなことがほとんどですが(汗)。でも「これがフリーランスの現実」とはやく実感することができてよかったかなぁ。激辛の世界ですよ。
龍馬は、自分自身のたしかな評価基準“自分ものさし”を持って生き、それを追求することによって道を拓いていきました。
フリーランスをやっていくとわかりますが、いろんな雑音や惑いにブレてしまうことがあるんですよね。ホントに自分軸がしっかりないと、おかしな方向にガンガン流されます。会社にいることがどんだけラクチンか。
龍馬は、「人生の舞台」というものは、他人が用意してくれるものではなく、自分の手で用意していかねばらなないことを、よくわかっていたのでしょう。だから、基礎の材木を一本一本組み上げるようにしながら、「自分が輝くことのできる舞台」を自分でコツコツとつくっていったのだと思います。
でも、自分自身を本当に作りゆく実感が常にあります。地道なことでも充実感はあります。結果の出ない徒労なこともありますが、全体的に自分の人生を生きている感じがあるんですよね。パーソナルブランディングの必要性が身に沁みてわかります。坂本龍馬もコツコツとパーソナルブランディングしていったのだろうなーと。「龍馬伝」はフリーランスな生き方が満ち溢れていますね。
今の問題意識とそれに対していかに行動するかについて、この本の「あとがき」の一文がとてもヒントになるなーと思い、かなーーり長いですが、最後に紹介します。
昨今の日本を眺めてみれば、龍馬のように組織から独立した自由な生き方を志向するというよりは、むしろ組織にしがみつく生き方が推奨されている。子どもたちは、小さな頃から「良い学校に入る」ために勉強をしろと言われる。
その「良い学校」に入って、一体何を身に付けろというのか、あるいは、そもそも学問は何のためにあるのかということは問われない。社会人になれば、「正社員」と「非正規雇用」の間に「格差」があると喧伝される。日本の社会が「勝ち組」と「負け組」に分断され、助け合いの精神や共感の力はなきがごときである。
龍馬のように、自分自身で身体を張って新時代を切り拓こうとする人の言論には、独特の明るくて大らかな響きがある。一方で、今の日本で流行るのは、自分は何の責任もとらずに、批評家、傍観者の立場から揶揄する言論である。
「失われた10年」がいつしか「失われた20年」となりつつある日本。経済などの社会活動が停滞して久しい。もっとも、日本に希望がないわけではない。私の周囲には、日本の社会の先のような風潮に対して、違和感を持ち、怒りを感じている者が多い。そのような人たちと連携していけば、日本の社会には必ず良い方向の変化が生じるだろう。インターネットの中で手軽に利用できるようになった人と人をつなげるツールが、「志の共同体」を創り上げる方法を提供してくれる。
「フリーランスの生き方」参考本
フリーエージェント社会の到来―「雇われない生き方」は何を変えるか
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