更新日:2021年4月13日(投稿日:2019年7月8日)
ここでトイレに行ってはいけない。
そう思ってしまうと、なぜか逆にトレイにいきたくなり妙な緊張感が沸き起こってきて腹痛が発生する。
自分のことなのに、まったく自分でコントロールできない、やっかいな現象だ。これは、日本人では推定で10人中1人が該当するらしい過敏性腸症候群(IBS)の症状だ。
詳しくは前回の記事に書いた。
ボクもこの過敏性腸症候群(下痢型)の症状がよく起きているのだが、その対策として一部の食品を制限する「FODMAP」なる対処方法がある。
この「FODMAP」を、江田先生の『パン・豆類・ヨーグルト・りんごを食べてはいけません』を読んで知った。
FODMAPとは小腸内で消化吸収されにくい糖類の総称のことで、
Fermentable:発酵性
Oligosaccharides:オリゴ糖
Disaccharides:二糖類
Monosaccharides:単糖類
And
Polyols:ポリオール
の頭文字をとってFODMAPと略している。
この「FODMAP」のことを知って、「心当たりのない突然の下痢の原因がコレかもしれない!!」とピンときたのだ。
さっそく、『パン・豆類・ヨーグルト・りんごを食べてはいけません』に書かれている通りに、「FODMAP」の低い食事をとるようにしてみた。
以前の記事でも書いた通り、過敏性腸症候群(IBS)の治療として、病院から処方されたイリボーを服用していたので、IBSの症状は劇的に良くなってはいた。
しかし、イリボーという薬を使わずに、この「FODMAP」がどれくらい効果的なのかを知りたかったので、「FODMAP」の低い食事をとっている間はイリボーの服用を一時的に止めることにした(医者からも薬は様子をみながら使ってと言われていたので問題ないだろう)。
まずは、「FODMAP」の高い食べ物を避けていくことだ。そこで、どんな食べ物が高FODMAPなのかを知る必要がある。江田先生の『パン・豆類・ヨーグルト・りんごを食べてはいけません』によると、以下のような食べ物が高FODMAPとなる。
高FODMAP
■オリゴ糖(フルクタンとガラクトオリゴ糖)
にんにく、玉ねぎ、小麦(パン、ラーメン、うどん、パスタなど)、豆全般(納豆も)、すいか、桃、柿など
■二糖類(ラクトース)
牛乳、アイスクリーム、ヨーグルト、柔らかいチーズなど
■単糖類(フルクトース)
はちみつ、果糖ぶどう糖液糖、アスパラガス、りんご、梨、サクランボ、マンゴ、すいかなど
■ポリオール(ソルビトール、キシリトール)
マッシュルーム、カリフラワー、キノコ類、さやえんどう、キシリトール食品、りんご、すいか、梨、ももなど
こんなに、避けるべき食べ物があるとは!!
しかも、様々な料理の食材として使われているタマネギや小麦粉、豆類が入っている。個人的に大好きなヨーグルト、スイカ、もも、柿までも対象なのか……。
ほとんどの清涼飲料水は「果糖ぶどう糖液糖」が主成分。あのポカリだってそうだ。
これらの食品を避けるってけっこう大変ではないだろうか。
今度は、逆にFODMAPが低い食べ物にはどんなものがあるのか。
低FODMAP
米、そば(10割)、なす、トマト、ブロッコリー、ニンジン、ピーマン、ホウレンソウ、きゅうり、じゃがいも、レタス、ココア、オリーブオイル、みそ、木綿豆腐、硬いチーズ、バター、マーガリン、バナナ、イチゴ、ぶどう、メロン、キウイ、レモン、紅茶、コーヒー、緑茶、肉魚類など。
米がある! さらには肉魚類が入っているのは嬉しい限りだ。豆腐は木綿ならいいのか。
ともかく、高FODMAPに気を付けながら、3週間ほどFODMAPの低い食べ物を中心にすごしてみた。
まず、驚いたのは、ボクは基本的に慢性的にかなりの軟便派で、普段から1日に3~5回は出るのだが、「低FODMAP」を中心とする食事をはじめてから、2日目ぐらいから普通の硬さになり、そして回数も1~2回へと減った。
これには、本当に驚かされた。20年以上悩まされてきたお腹の不調が、まさか、カラダに良い食品と言われている物が主な原因だったのだから。
そして、この良好な状態が3週間続いた。「こんなのは良好な状態を味わうのは何年ぶりなんだろうか?」っていうか、はじめての経験かもしれない。
「FODMAP」の食事はかなり効果あった。
これは凄い!!
とりあえず、3週間やってみてかなりの効果を感じたのだが、ただ、あまりにも食品の制限が多い。だからこれを緩めていくという方法もある。
3週間かけて、体内に残留している高FODMAPは抜けたと思うので、次のフェーズに入ることにした。
詳細は次回。
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