思ったことを「メモ」にとっておく

主に読んだ本の備忘録として「本の抜き書き」と「思ったこと」を書きつづり、さらに本以外のことでも「メモしたこと」、「考えたこと」についてつづっているブログ

転職を考える前に読む本 @ 『仕事に幸せを感じる働き方』


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ボクは転職を4回してきたので、転職するときの気分にはいろいろあることがわかります。嫌な上司と離れたい、自分のキャリアアップや収入アップのたえに転職したい等など。
 
転職4回中、その時々の動機は全て違うのですが、一度転職しようと思うと、けっこう突っ走ってしまいがちです。ボクは雇用流動化推進主義なので、「転職・転業は大いにすべし!」と考えていますが、安易な転職はいかがなもなかとも思っています。
 
自分の才能や強み、興味がどこあるのかもよくわからないまま、「今が嫌だ」というだけで転職するコトは避けた方が賢明だと思います(自分の反省も含めて)。
 
転職する前に、自分のことを振り返ることって冷静になり自分を客観視することで、本当に必要なこと、望むことがみえてきます。転職することに気がもっていかれがちなところから現実に引き戻してくれる本があります。
 
『仕事に幸せを感じる働き方』横山信治著

仕事に幸せを感じる働き方

仕事に幸せを感じる働き方

 
この本の著者は、「これまで3000人以上の採用面接に立ち会ってきて、転職で成功と言える人は10人もいなかったことから、安易な転職希望には厳しく接している」といいます。
 
では、その成功している人ってどんな人なのか?
 

転職して成功するのは、次の2つのパターンしかありません。
1.今の会社で(必要とされる)上位の5%にいる人
2.今の給与が半分になっても、本当にやりたい仕事をしたいと思っている人

 
まず、1つめの上位5%にいる人ってのはポジションの話ではなくて、必要な人上位5%だそうです。どこでもそうなんでしょうね。必要な人は限られていて、会社組織も数少ないその5%を探して求人を出しているわけです。そもそも、上位5%の人は転職活動そのものが必要なさそうです。
 
次に、「本当にやりたい仕事をしたいと思っている人」。これは、給与半分になってもなので、それまでの生活レベルを維持できなくても、やりたいことを仕事にする険しくサバイバルな道です。これを現時的に選択する人もかなり少ないです。それまでの生活レベルを変える(格段に落とす)ことがかなり困難なようです。やりたいこと以上に不安が先立ち、夢見ることで終わってしまいます。
 

一般のサラリーマンでも成功している人は、大半が好きな仕事をしていたのではなく、していた仕事を好きになったのです。

 
これはわりと現実的なことだと思います。自分の父をみていても、好きではじめたというよりも、生きていくためにはじめた仕事が30年もやっていると好きな仕事になっている。
 
日本の教育制度や会社雇用制度は、自分のやりたいことを選択するというよりも、エリート志向で進むので、どんなポジションで役割を担っていくかが重要視されます。大体同じ枠組みの中で進んでいくので、働き方や仕事の仕方の多様性が乏しく、年齢ととも硬直度が高くなっていくのです。そんな中で好きなことがみつかればラッキーです。それはそうそう無いので、やっていることをどう観ていくかが重要になってきます。
  
人は自分のやってきたことを正当化し、意味付けをする傾向が強いので、やってきた仕事に愛着がわき、好きになってしまうのだと思います。それはそれで、好きなことに変わりないのだからいいと思います。
 
ただ、全ての人がそういうわけではありません。自分のやりたいことが、今の仕事を掘り下げていく中で見えてきて、まったく別のことをやりたくなることだってあります。その人の幸福感・価値観によりけりですが、今の仕事を続けるかもしれないし、新たな道への戦略を立てて行動するのかもしれません。
 
自分にとっての何が幸せなのか? 何が生きていく上で重要なのか? 本当にしたい活動はそもそも何なのか? もし、転職するなら、そこを明確にしてからでも遅くはないと思います。