様々なビジネス書があって、それぞれの本では素晴らしい、ステキなメソッドや問題への解決方法が書かれております。実際になんらかのメソッドをやってみて問題解決なり自己成長につながるのであればいいと思います。ただ、その方法が全てであり、万能的であるかのように使ってしまうことがあります。成功体験から再び、何にでも使ってみたくなってしまうのかも知れません。
最近読んだ原始仏教の本に「筏の譬え」というブッタの教えが紹介されていました。おそらく絶版している本です。
- 作者: 中村元
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1985/03/18
- メディア: 単行本
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■筏の譬え
- ここに河がある。この河を渡りたい。その時に船がなければ、木切れを集めて筏をつくる。そしてそれに乗って向こうへ渡る。向こうへ渡った人が筏というものはありがたいものだ、私を乗せてくれた大事なものだと感謝して、その筏を今度は肩に担いで向こうへずっと行ってしまった者がいた。
- その人をどう思うか? ブッタの弟子たちは「おろかものです」と答える。そのように、教えというものは人を渡す筏のようなもの、われわれを乗せて彼方の岸へ連れて行ってくれるよすがなのだ。
- 人を彼方に渡すという働きがあり、彼方に到達することができれば、そこで筏の役目は終わる。それと同じように教えというものは、迷っているわれわれをこちらから彼方の岸へ連れていってくれるものであって、その効用を忘れて、あの筏がいい、この筏は絶対に間違っているといって排斥し合うことがあれば、おろかなことなのだ。
なんか、深いなーと思いました。ビジネス書に書かれている様々なメソッドはここでいう筏なんだろうなーって思います。
「学び」と「実践・行動」でも「学び」は筏なのだと思います。「ビジネス書」も筏だろうと思います。彼方に渡ってしまえばそこから離れていく。もちろん、筏を持たずに。いつまでも持ち続けずに捨てることも大事かと。。。
身の回りの「筏」を探してみるのもいいかも。