今日は午前中から『「モチベーション」アップ DRiVE 座談会』というやる気に関する勉強会を開催した。日曜の午前中に開催したのは翌日が月曜だからだ。なぜか月曜の朝ってモチベーションがイマイチなことが多い。自分なりのモチベーション=やる気をコントロールできた方が何かとオトクであると思う。参加者同士でやる気を出す方法をいろいろと話し合い知恵をシェアしようと試みで開催した。
Drive: The Surprising Truth About What Motivates Us
- 作者: Daniel H. Pink
- 出版社/メーカー: Riverhead Books
- 発売日: 2009/12/29
- メディア: ハードカバー
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ボクの方からは、ダニエル・ピンクの『DRiVE』とマズローの5段階欲求説とあわせてモチベーションについてお話をさえていただいた。翻訳されていない本だけど、本人のプレゼンがあるのでそこからざっくり基本的な考え方だけをご紹介。
http://www.ted.com/talks/lang/jpn/dan_pink_on_motivation.html
■モチベーションにも段階がある
Motivation1.0・・・衣食住への基本的欲求に対する動機付け
Motivation2.0・・・罰・報酬による金銭的動機付け
Motivation3.0・・・人間的成長・社会貢献等のより高い次元での動機付け
Motivation1.0はマズローの「生理的欲求」と「安全と安心の欲求」に該当し、Motivation2.0は「所属と愛の欲求」と「承認欲求」に該当し、Motivation3.0は「自己実現欲求」に該当するのだと考えた。いままで会社で出されるボーナスやさまざまなインセンティブやポジション・役職を与えることで「やる気」を与えてきた場合、これはMotivation2.0にあたる。
極めて限定的なターゲットがあり、そこにむかって突き進むにはMotivation2.0で「やる気」を出すと成果が出やすい。○×式の答えの出し方であり、アメとムチ方式のやる気だ。それに対して、今は正解がわからない時代だ。問題解決型の最適解を出し続けることが求められている。Motivation2.0の「やる気」の出し方では成果がでないという。むしろ混乱・ネガティブマインドの蔓延となり悪い結果となりやすいようだ。
ダニエル・ピンクが言うにはMotivation2.0では創造性を破壊するばかりで、イノベーションや価値創造の原動力にはならないという。そういった他者依存の欲求から来るMotivation2.0では限界があり、自己発動の欲求であるMotivation3.0の「やる気」が問題解決の駆動力となる。
■Motivation3.0の内容
- Autonomy<自主性> ・・・・・・・・・ 自分の人生の方向は自分で決めたい
- Mastery<熟達・専門性> ・・・・ 何か大切なことについて上達したい
- Purpose<理念・目的> ・・・・・・ 私たち自身よりも大きな何かのためにやり遂げたい
自主性にまかせ、そこに専念し、自我を超えていくような目的を持てる。理想的であるが、これを実際にやっている組織は少なそうだ。グーグルの20%ルールがこれに近いことをやっていると、ダニエル・ピンクが言っている。性善説に立脚した上で成り立つ感じかな。
なんでもかんでもMotivation3.0でイケ!ということではなく、場合によってはMotivation2.0、1.0も使えるということだと思う。現実はMotivation2.0で動かなければならないことも多いはず。それをいかにMotivation3.0とつながるように戦略を立てるか。かなり奥深い。
今日の参加された方々も自分なりの「やる気」リカバリー方法を考えられていてとても参考になった。ちなみにボクは「やる気」リカバリーに「原点に帰る」というのと、「ストレングス・ステートメント」を読み返すといことをやっている。けっこうオススメです。
自分の「やる気」のメカニズムを押さえておくことはかなり重要です。「やる気」はパフォーマンスに影響し、リカバリーが遅いと時間損失が増大します。何で落ち込み、如何に対処するか。自分なりのオリジナル処方箋をつくっておくとよいかと思うわけです。