<前半>からの続きです。
少食が「長寿」に良いだけでなく、体調や病気予防にも良いことがこの本を読むとわかります。
たくさん食べる、三食きちんと食べることがどういうことなのか?
著者の船瀬氏は次のように言います。
毎日三食きちんと食べると、その消化吸収エネルギーは、なんと42.195キロを走るフルマラソンで消費するエネルギーに相当するそうです。
食物の消化にそれだけエネルギーをとられれば、頭に酸素や栄養分が届かないのも当然です。
だから、がっつり食べたあとは眠くなるし、ボーっとするのですね。
空腹を感じてからの3時間が最も頭も体も冴えるのです。小腹が減ったからと、すぐに何かを口に入れないでください。おなかが鳴るのを「しめしめ」と楽しみたいものです。
ボクも以前は「風邪をひいて熱が出ているときこそ、しっかり食べて栄養を摂る」ようなことが正しいと思っていました。
しかし、消化にエネルギーを取られてしまっては、体がウイルスや細菌と闘ったり、傷ついた細胞の修復にエネルギーをまわせません。こんなときは、むしろ「何も食べず、水を補給しながらひたすら寝る」が体の回復には良かったのです。
満腹よりも空腹、空腹にするための「少食」が長寿にもカラダにも良いのはわかったのですが、この「少食」を「どのように行うのか」。
後半では読書メモの中から、特に「第2章 挫折しない「少食」はこうして実行!」からいくつかを取りあげてみようと思います。
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■13一日一食と腹七分目×三食、どちらがいい?
空腹あるいは飢餓は、生体にとって一種の危機です。空腹感は、その緊急事態を知らせるアラーム。生体は生きのびるため生体防衛システムを発動すると考えられます。
腹七分目では、血糖値は一日中、ある程度、一定に保たれます。すると「摂食中枢」は刺激されない。つまり、あまり空腹を感じないのです。
より強い空腹感を感じる一日一食がおすすめ。
空腹感を感じさせることがサバイバル回路を発動させるので、腹7分の三食よりも、普通(腹8分)の一食が良いみたいですね。
■14 朝・昼・夕どの食事を抜けばいい?
まず、朝ごはんから抜く。これはファスティングの常識です。
朝食抜きの一日二食から始めましょう。午前中、おなかがすいて我慢できなくなったらお茶や水を飲みます。コーヒーや紅茶は砂糖、ミルク抜きで。糖分が多すぎる缶コーヒーはNGです。
前日の夕食から、翌日の昼食まで18時間以上あいていることが大事です。これは胃が完全に空になる時間を作って、休ませるためです。前日の夕食が19時だったら、翌日の昼食は13時ということになります。
とにかくファスティングは、無理せず気楽に、が大切。
いきなり1日1食は難しので、まずは1日2食から。たしか、『LIFESPAN』のデビッド・シンクレア先生も1日2食を実践されていたと思います。 そこから1日1食にできれば理想的でしょうか。
■15 1日1食なら、満腹まで食べていい?
一日一食も、その量は腹八分にすべきなのです。
一日一食にすると、どうしても食事は夜になりがちです。就寝2時間前は、何も食べてはいけない。これも鉄則。胃の中に何かとどまっていると睡眠の質が低下し、熟睡を妨げるからです。
満腹だと、胃腸が消化するのに莫大なエネルギーを使い、体にも負荷をかけることになるので、満腹まで食するのは避けた方がよさそうです。といっても、1日1食モードのときの1食だから、思う存分食べてしまいそうです。
■17 週末断食だけでも効果はあるの?
仕事がオフの日だけ断食をする方法もあります。週に一度、一日断食をして、一週間にたまった毒をデトックスします。
・前日の食事は控えめに。たっぷり食べるのは逆効果。
・水分はこまめに多めに補給しましょう。水か番茶がいいですね。
・散歩など、気分転換を。
・断食翌日の復食はお粥などを少なめに。
まるっと1日断食する方法もあるようです。これは上級者向けのような気もします。詳しい方に指導されながら実施した方がよいかも。
最後にまとめると、、、
・空腹感が大事、空腹感を満たすためのチョイ食いはNG。
・食事は八分目。
・1日1食が理想だが、無理せず1日2食でもOK。
・週末断食という方法もあるが、上級者向けか。
・ファスティングは無理せず気楽に。
「少食」の実践は、IBS(過敏性腸症候群)の症状緩和にも関係していそうな気がしています。『LIFESPAN』を読んでから、ボクは1日2食の日を週に3,4回作っていますが、「空腹感」を意識することがなかったですね。これから、この「空腹感」をうまく楽しめるぐらいの状態にもっていきたいです。