投稿日:2021年3月7日
ボクは昭和生まれ。小・中・高と昭和を過ごしてきた。その頃、テレビは最強のエンターテインメントの一つだった。夜9時になるとテレビで映画の放送があり、それを観るのが楽しみの一つだった。『スターウォーズ』とか、『インディジョーンズ』あれば、大当たり。
ボク的にはハズレだったのが、主に「邦画」だった。そんな邦画の中でも『男はつらいよ』は親もみていたので、一緒に観たりもした。それでも小学生や中学生の頃のボクには『男はつらいよ』のよさは全くわからなかった。
■『男はつらいよ』の良さをはじめてわかったのは30代
そして、平成となり、時は流れ、大学生となり社会人となって結婚もした。たまたま『男はつらいよ』の第1作目をテレビでみかけた。
映画『男はつらいよ』(第1作)予告編映像/4Kデジタル修復版ブルーレイ2019年12月5日リリース
『男はつらいよ』は子どもの頃から、部分には観ていたので、ある程度は知っていかが、第1作目はみたことがなかった。
第1作目はYouTubeでみてもらうとわかるが、みんな若い! 寅さん演じる渥美清も若々しく。大きくは変わっていないけど(笑)。さくらを演じる倍賞千恵子なんて、めっちゃ可愛い。当時は「アイドル」だったんじゃないかと思うほど。
たしか21世紀に入りたての頃、テレ東(アナログ地上波)でやっていたと思うけど、『男はつらいよ』を第1作から毎週放映することを、1作目をみたときに知って、毎週欠かさず観るようになった。見るたびに、あまりにも懐かしい昭和の雰囲気になんともいえない気持ちになれるのだ。
子どものときにはわからなかったけど、『男はつらいよ』ってこんなに味わい深く、映像一つでも、ロケ地はどこなのかとか、いろいろ調べながらみたりするのは面白い。今なら『男はつらいよ』も面白さ、良さがよくわかる。
「昭和」に戻りたいとは思わないけど、「昭和」のあの雰囲気ってもう味わうことはできないと思うと、郷愁と似たような何かを感じる。だから、何かを取り残してきたような「昭和」と再会できる映画なのだと思う。
■さらに「令和」になって
2019年の12月。お正月映画として『男はつらいよ』の50作目となる新作が公開された。
これを最初知ったとき、「絶対に観に行きたい!」と思った。何度もテレビでは『男はつらいよ』を観てきたけど、映画館で観たことは一度もなかったからだ。映画館のスクリーンで「寅さんに会える!」と思ったら行かずにはいられまい。
ボクは元旦に50作目となる『男はつらいよ お帰り 寅さん』を近場の映画館へ観にいった。観にきているのは、ボクよりも年齢が上か、同じぐらいの人が多かった。でもいかにも学生風の若い人もいたので、ちょっと意外な感じがした。
スクリーンでみる寅さんは、感慨深かった。「ザ・日本のお正月映画」を本当に映画館で堪能できるのはなかなかいいものだ。
■2020年から『男はつらいよ』全話放送がはじまった
「平成」になり社会人になってから1話~49話までテレビ放送でみたが、「令和」になって、2020年の4月からBSテレ東で『男はつらいよ』全50話の放送がはじまった。
ボクはもちろん毎回録画して観ている。BSテレ東で毎週『男はつらいよ』を放送していて、ボクは録画して毎回みている。
いよいよ2021年3月21日(日)19時から、50作目『男はつらいよ お帰り 寅さん』が放送される予定だ。
またあらためて「昭和」のノスタルジーを感じつつ、寅さんのモノにも人にも執着しない生き方には究極のミニマリスト精神があるのではないだろうか。
親戚や兄弟にいたら面倒で大変な存在になってしうまう寅さんなので、本当に身近にいたら扱いがやっかいだけど、いなければいないで心配してしまう存在なのかもしれない。あまりにも人間臭く、純粋で誰から見てもわかってしまう正直さ。惹かれてしまわないわけがない。
寅さんを演じた渥美清は25年前の1996年に49作目の撮影に入る前に68歳というまだまだ活躍できる年齢で亡くなられた。
そして、昭和から平成、そして令和へと、時を超えて見続けられる永遠の人となった。
映画予告の中で出てくる、寅さんが甥っ子の満男にいうセリフに、
困ったことがあったならな、風に向かって俺の名前をよべ
とある。じわーっと胸が暖かくなるような寅さんのやさしさがここに全て現われている。
まだ『男はつらいよ』を見たことのない方は、特に疲れているときやツライときに『男はつらいよ』のどのストーリーでもいいので一度みてみてはいかがだろうか。
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■『男はつらいよ』シリーズを観るには
そして、みたくなったら、寅さんはいつでもみれる。
Amazonプライムビデオからみることもできる。
最新の第50作もAmazonプライムビデオでみれる(有料)
全作品をDVDでみたいときはDVDボックス
ブルーレイもある。